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お山の歳時記<月山>

月山神社本宮柴燈祭
●月山神社本宮柴燈祭

 日本列島に「月山」は10座あるという。しかしその歴史、標高、知名度においてこの月山と比する山はない。月山はまた霊山、修験の山として全国に知れ渡っている。月山を主峰とする羽黒山、湯殿山の三山は宗教文化の中心地でもあり、今なお年間150万人の人々が訪れる。山中には峰を分けて東西に、普陀落と呼び修験者のみが行く秘所もあり、近年は世相を反映し全国から山伏修験に身を投ずる人々が多く、女人禁制を解いて話題を呼んだ。
 三山にそれぞれの神を祀るが、長い冬の間、月山と湯殿山の登拝は困難であるため、羽黒山出羽神社に三神合祭殿を設け、ここを核に行事を催すようになった。
 門前町手向から標高414mの山頂に至る1.7kmの道は2446段の石畳が敷かれ、両側に樹齢300〜500年の老杉を従える参道である。また山内には国宝五重塔や開山の祖蜂子皇子稜所、芭蕉の史跡など見所が多く、三山の歴史や文化の研究と交流の拠点として建設された、いでは文化記念館も見逃せない。
 明治維新の神仏分離で、この山々は古来の姿にかえったが特殊神事は今なお健在である。
 新緑5月8日に行う田植祭、7月15日の例大祭「花祭」、8月31日、9月1日には開祖蜂子皇子を偲ぶ羽黒山修験道秋の蜂「蜂中」八朔祭を行う。9月24日から100日間、稲の豊穣を祈願し2名の松聖がその吉凶を占う冬の蜂に入り、そして大晦日から元旦にかけて松例祭が催される。降りしきる雪の中で燃える松明が舞う光景は勇壮である。

湯殿山・大鳥居
●湯殿山・大鳥居
羽黒山五重塔
●羽黒山五重塔


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