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月山



 月山の山型の成り立ちを物語る資料はほとんどない。それは庄内に文字を持った人々が現われ、これを記録する以前に、また鳥海より古く噴火、火山活動は終息していたといえる。しかし、庄内の北端に聳える鳥海山と南北一直線上の断層に位置していて、二つのこの高峰の草創期や成長の過程は、今も多くの人々の興味の対象である。
 月山はわが国でも類例の少ないアスピーテ型火山で、その規模においても最大級の山として有名である。しかし、火山の特徴である噴火口が見当たらず、近年では「楯状火山」と呼びこともあり、成層火山の上部が大爆裂によって失われたものとする説も出ている。
 月山は一つの火山ではない。1984mの主峰を中心とする月山火山帯、南西1670mの姥ヶ岳火山帯、そして湯殿山を中心にした湯殿山火山帯の集合火山帯である。
 月山は、東と南北にゆるやかで広い斜面をつくり、西側に断崖のような急峻な地形をもつ東西非対称の山岳である。はるか昔、大爆裂時に火砕流(月山泥流)となって北西部をうめつくした火の塊は、庄内にわたる広大な扇形の丘陵地をつくり、のちに長く豊かな恵みを与える高原となるのである。
弥陀ヶ原池塘
●弥陀ヶ原池塘

山頂に立つ
●山頂に立つ


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