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●チョウカイアザミ |

●クルマユリ |

●ニッコウキスゲ |

●八丁坂のお花畑 |
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鳥海山は日本海に隣接していて独立峰であるため、動植物の生態は他の山々と異なった複雑な様相を見せる。亜高山帯に針葉樹林帯がないことも一例であるが西面は裾を対馬暖流が洗い、冬の厳しい偏西風が吹き当る。一方東面はこれらの影響を受けない。これらの条件が総じて鳥海山の自然を特徴づけている。
西面山麓に暖地性常緑樹を見かけるが、高くなるにつれミズナラを主とする低木帯、続いてブナ林が現われる。やがてチシマザサが一帯に広がって、中にミネカエデ、ナナカマドなどの灌木となり、1400m付近から外輪山までハイマツが覆う。強い季節風にさらされながらも低木が地を這って生きているのに比べ東面は広葉樹林がのびのびと繁っている。沢筋にはトチノ木やカツラの群生があり、中腹からミズナラ、ダケカンバ帯が続く。
鳥海山を高山植物の宝庫という。北限、南限の草花もあるが、「チョウカイ」を冠する固有の植物数種あって、日一日と移ろいゆく花々の競演は見事である。その種類120種に及び、登山道周辺や広大な大地を鮮やかに彩っている。
7月下旬ニッコウキスゲが咲き誇る頃、夏山シーズンも佳境。しかし代表格の花はチョウカイフスマで、本州では他に見ることがない。山中に花の群落を多く抱いて人々を限りなく魅了する。 |

●イワブクロ |

●チヨウカイフスマ |

●アオノツガザクラ |

●イワギキョウ |
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