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寒鱈がやって来た。


年師走に入ると庄内の北から南まで、そちこちの街角で寒鱈の話がきこえる
それもその筈、庄内人は大のタラ好き、タラ喰い王国なのである
家庭の食卓よりも一足早く小料理屋や料亭の宴席の御膳に鱈が姿を現わす頃 庄内は冬の真只中にいる

   


街道にこの地方の"特産物"地吹雪が吹き荒れる日もでてきて、一層寒鱈料理が恋しくなってくるのである
鱈は、マダラ、スケトウ、コマイの三種をいうが庄内地方では、特にこの時季捕れるマダラを寒鱈といい体重7kg〜10kgの1本ものの鱈が並び小分けされブツ切りの「ドンガラ汁用」
タラの"七ツ道具"ならぬすべての具が埋めつくす
骨つきの身も内臓もプルプルと震わせた冬の味覚
鱈の独壇場である

 


鱈は、非常に生命力が強くまた非常な大食漢であるといわれる
オカにあがったこの魚を見れば一目瞭然
ふてぶてしい程の面構えと堂々とふくらんだ腹ギョロリとした目と大きな口と人間界にもいそうな容貌はむしろコミカルでさえある
「たらふく食べた」という言葉も、実は鱈の腹のようになってしまうほど大量に食した、という意味らしい
鱈の字に付いた「雪」は雪のように美しいということではもちろんなく雪の降る寒い季節に捕られ この頃がまた一番美味しいというところからきた
街に、しんしんと降る雪があり 日が暮れて、点々とあかりがともる
そんな時刻になれば、やはり思い起こすのは鱈、なのだ



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